悲しくて辛い

昨日、知人からジョエルに病院でミニコンサートで数曲歌って欲しいという依頼が届いた。『僕の知り合いが入院している』という情報も入った。しかし、誰なのか解らなかった。



当日、荷物運びのお手伝いをしながら病院に伺った。そこに友人が二人いた。



ジョエルの控え室で『◯◯◯◯さんが今胸の病気で入院してるの、時間がもう・・・・・・』という話を聞かされた。若い頃この方達と誕生会、クリスマス、鍋っこ、ご自宅へ伺ってのバーベキューなど事ある度に連絡をいただき大宴会をしていた仲間だった。いつも入院中の◯◯さんから誘っていただいていた。



宴会をしていてこんなに楽しい女性達はいないと思われる程全員がおしゃべり上手で芸達者だった。ここ10年くらい集まる機会が少なくなっていた。今日、15年振りに会ったご主人も心労でお痩せになっていた。



その話を伺った数分後にコンサートが始まった。


ユーレイズミーアップ(荒川静香さんがトリノで金をとった時の曲)をジョエルが歌った。どんな荒波にも負けない!との歌だ。



ジョエルの歌を聴きたいと言ってこのコンサートのきっかけを作ってくれた方が病室からホールに出て来られる状態ではなかったのだ。でも彼女の部屋にもジョエルの歌が流れていた。



部屋に流れているジョエルの歌を聴いてくれている彼女の事を考えると涙は止まらなかった。今どんな思いで聴いてくれているんだろうと、、、。



この事実を知っている友人達も目頭が真っ赤に腫れていた。



ジョエルもこの事実は全く知らなかった。また友人も当日まで僕にこの事実を知らせなかった。僕に気を使ってくれたのだろう。



コンサートが終了した後直ぐに

『ジョエル、おじちゃんが若い頃本当にお世話になった方で、今日ココで歌うきっかけになった方の病室に行こう!』

廊下で待っているから、

『哲夫の姪のジョエルです。

叔父がお世話になりまして!と挨拶して来て!

おじちゃんの変わりに頼む!』


と事情を話して伝えた。


ジョエルが『解った。行って来る』と言い残して病室に入って行った。
5分ぐらい手を握ってお礼を伝えてくれた。何回かうなずいて手を握り帰してくれたと言う。



ご家族も病室に来ていた。この状況をもっと早く知っていればと悔やんだ。今日ココに来てなければもっと悔やんだだろう!



コンサートで頂いた沢山のバラの花は◯◯さんが準備してくれた花だった事を後で聞いた。綺麗で持てない程のバラの数だった。



今日、直接は会えなかったがご本人がお休みになっている部屋の廊下で彼女と同じ空間に居れただけで良かった。僕が側に来ている事を解ってくれたと思う。



悲しく辛いコンサートだった。



元気だった頃『今度ジョエルのコンサートに来てね』と誘った事があったがタイミングが悪く実現していなかった。その事を彼女は気にしていたと友人から今日伺った。


いつも気遣ってくれる昔のままの◯◯さんだった。お姉さんのような人だった。
花を準備してくれたり気遣いは今も何も変わってなかった。
それが嬉しかった。

沢山お話をしたかった。

元気になったら一杯お話をするよ!あの仲間皆で。



◯◯さん、呼んでくれてありがとう!歌聴いてくれてありがとう!

http://youtu.be/kyzD2SWj_r4