理不尽

新人戦の一回戦、仕事で試合が見れず、仕事が終わってからスコア確認に八橋に駆けつけた。フランカーの選手が足を引きずりながら歩いていた。いつもように『今日はタックルしたか?』との僕の問いに『モモカンで出来ませんでした』という答えが帰って来た。悲しそうな顔をして、、、。

そしてこれから松岡治療院に自転車で行くと言う。予約した時間には絶対に間に合わない!
とりあえず車に乗せて松岡治療院に連れて行った。

そこには最近レギュラーポジションを獲った片方のフランカーも居た。持病の肩をケガしているのだ。2人とも頭を垂れていた。ケガをした自分が情けないのだ。OBは誰でも経験がある。僕の予想では明日は2人とも試合は無理だな!と思いながら治療院を後にした。


翌日の試合に開始15分頃に駆けつけた。2人とも凄い形相で戦っていた。
想像だが、監督にそんな事くらいで休むなんてとんでもない!と言われたのだと思う。監督は逆境の時に戦う部員を育てたいのだ!一般社会からすれば非常に理不尽と思える判断だと思う。しかしこの理不尽な判断が逞しい人間を育てるのだ。

勝利した後の2人の爽やかな表情がそれを証明していた。

この経験は2人を確実に逞しくしてくれたはずだ。彼等の気持ちが他13人を引っ張った。他にもケガを隠しながらプレーしている部員がいるはずだ!チーム力は勿論まだまだ弱い。しかし、観戦してるスタンドまで勝利に対する執念が伝わって来た。理不尽な指導の中に逆境に向う逞しい部員の成長がある。

今度は3年生が中心になり11月1日にまでに勝利への準備をし、八橋でOBと現役と関係者が皆で感動の握手をしましょう!
勝戦
  秋田工業 24−12 秋田中央(前半7−12・後半17−0)